とめ・はね・はらい

こんにちは。中日新聞豊橋西部専売店 鳥居新聞店です。

 三寒四温と雨と強風。季節が移ろう間の天候の変化が、このところめまぐるしいですね。気温も日によって違いすぎて、体調を崩す方もお見えのようです。皆様ご自愛くださいね。

 

さて、移ろうのは『季節』だけでなく、その積み重ねの『時(時代)』もまた、移ろい変化していくのは道理。今日ご紹介の紙面は『常用漢字の手書き文字字形の容認』についてです。(2/21付け1面)

 私が子供の頃、毎日のように宿題が出た“漢字の書き取り”。ドリルだったり漢字ノート5ページだったり、先生手作りのプリント教材だったりとバリエーションも多く、読み書きふりがな付けや部首やつくりを応用して、“書けるだけ書き出しなさい”という宿題もありました。そんな宿題の中でも『とめ・はね・はらい』は、習字の授業にもかかって丁寧に教えていただいたように記憶しています。

 そういえば、私が小学生だった頃は『ことばのきまり』という教材があり、音読み訓読み・文字の成り立ちやことわざ・慣用句など、『国語』の授業と『道徳』の授業の中間か、国語の補助的な授業のようなものもありました(内容的にはうろ覚えですが)。聞く所によるといまはそんな授業はないとか!いい授業だったと思うのですが、残念ですね。おっと、話を戻します。

“漢字「とめ」「はね」細かい違い容認”

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 え!あんなに細かい事を言われて『点の向きが違う』という理由で1~3点を失っていたというのに!?小テストなんて5点!

 下手でもいいから丁寧に書きなさい。上の点は寝てちゃだめ!そこはくっついてなきゃダメ!とめちゃだめはらって。等々あの重箱の隅をつつくような几帳面で丁寧な指導はどうなるの?

 紹介の記事に例として出されている漢字をみると、『羽』と『言』の中の点・上の点なんて、すでに違うものになっていると思うんですけど、如何なものでしょうね?『言』の上の点がくっついて立ってちゃ“鍋蓋”じゃないですか。違う!それは違うと思うー!更に『女』の右のはらいが上に突き抜けていて良しなんて、ありえないと思ってしまいます。画数が多い漢字の省略した字形は理解できるのですが、3画しかない『女』や筆文字にするとはらいの美しい『天』という文字の字形はどうなのか。そもそもこれって、字形というか字体というか癖字というか創作フォントというか・・・。

 むむむ!と思っていたら記事の後半の『PC普及などで、金融機関や学校のテストの印刷文字』など、字形の違いで間違いや訂正を求められる場面が増えているとの事。パソコンを使うなかで目にする“印刷文字”の多様化が、手書き文字の判断に影響している事を鑑みて、容認は必要に迫られてのようです。

 しかし、そもそも常用漢字表は手書き文字の表現を制限するものではなく、その基本の骨組みを明確にする為のもののようですし、その点抑えていればこんなことわざわざ容認する必要があるのか・・・。学生時代はただ一心に正しい漢字を習っておけばいいような気がします。社会に出て、流麗な達筆を拝見する度にその基本は『正しい書き順・正しい形』からの崩しだと思っていたので、なにやらもやもやしてしまいます。

 ま、そんな私も今、丁寧に手書き文字を書いているかと問われると・・・・。

 かなり自己流なので容認していただけると、助かりますけど(笑)